私達が感じる痛みには、侵害受容性(組織損傷による痛み)、神経因性(末梢、中枢神経の損傷、又は機能不全)と精神因性(心理的ストレスによる痛み)の三つの種類があります。なかでも神経因性には三つの神経繊維が関わっており、伝える痛みもそれぞれです。 従来の痛みの治療ではどの神経繊維がどの程度の知覚レベルであるのか正確に検査することができませんでした。神経選択的末梢神経検査(CPT)なら、三種類の神経繊維の状態をそれぞれ数値化して測定し、さまざまな病気によって痛みに対する感受性が高まっているのか、あるいは低下しているのかを調べることができます。 この検査で糖尿病性末梢神経障害の初期症状の評価、血糖是正後の末梢神経機能改善の検出がしやすくなります。また知覚の過敏、鈍麻、痛み、その他の異常感覚の内容を解析すると同時に、その度合いの絶対評価が可能ですから、手足のしびれの感覚や椎間板ヘルニアなどの痛みの程度が明確になると同時にその原因となる部位の診断がつきます。その結果、薬剤の選択や理学療法における治療方針の決定も容易になります。 検査時間は1ヶ所につき5分ぐらいで、個人差がありますが4ヶ所で約20分〜30分です。また強い刺激はありませんので安心して検査を受けられます。 |
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当院は茨城県で最初にこの測定装置を導入し、3月からこの検査を実施しています。 詳しいことやわからないことがございましたら、お気軽に医師や担当技師にお尋ねください。 |
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(検査 今川純子) | ||
末梢神経検査装置 | ||
図1 | 図2 |