言わずと知れた事ですが、塩分の過剰摂取は高血圧、心疾患、腎臓病などを悪化させる要因となります。 それでは一体私達は一日にどれくらいの塩分を摂取しているのでしょうか? 平成15年の国民栄養調査によると全国平均で11.2グラムという事です。健康的な生活を送る為には10グラム以下に抑える様推奨されています。つまり、塩分に関しては、まずほとんどの人が摂り過ぎている状況にあるといってよいでしょう。 そこで減塩と言う事になりますが、実際にどの様に行えばよいでしょうか?以下に具体的に挙げてみました。 | |
1)みそ汁、漬物、麺類などを控える | |
みそ汁は一杯で1.5〜2.0グラムぐらいの塩分を含んでいます。3食共みそ汁がある食事ですと、それだけで5〜6グラムの塩分を摂ってしまう事になるので、おかずから摂るであろう塩分の事も考えて1日1〜2杯にするのが良いでしょう。また、漬物も種類によって異なりますが、例えばたくあん2切れ程度でも、0.5〜0.8グラムくらいの塩分がありますので同様に控えましょう。 麺類はおつゆにはもちろん、麺自体にも塩分があります。週に1〜2食とたまに食べるにとどめておく方が無難です。 |
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2)下味はつけずに食べる直前に味付けを行なう | |
焼き魚に下味として塩を大量に振り、かつ醤油をドボドボかけて食べるのであれば、塩と醤油のダブルパンチです!塩を振らずに焼き醤油を使うか、塩で下味はつけるが醤油は使わないといった工夫が必要となります。 | |
3)適温で食べる | |
温かいものは温かく、冷たいものは冷たくして食べれば、それが立派な「味付け」となり余分な調味は加えずに済みます。 | |
4)新鮮な材料を使い持ち味を生かす | |
鮮度の良い材料であれば、調理(調味)に手を掛けなくてもおいしく食べられます。例えば、古いサバは味噌をたっぷり使ったみそ煮でぐらいしかおいしく食べる事は出来ませんが、鮮度の良いサバであれば刺し身や、焼き魚などで塩や醤油を少量使う程度でおいしく食べられると思います。 | |
5)食塩含有量の多い食品(=その食品自体に塩分の多い食品)の使用はなるだけ控える | |
一般に「加工食品」と呼ばれているものは、食塩を使用しているものがほとんどです。保存性を高めたり、粘着性、安定性を求めたりする目的として使用されます。明らかに塩を使っているなとわかるような塩辛や干物などはもちろんの事、食べても塩辛さをほとんど感じないもの、たとえばパンや麺にも使用されています。 | |
6)旨味、酸味、香辛料などを上手に使う | |
日本人の食生活から考えると、調味料としてはおそらく醤油から一番多く塩分を摂っていると考えられます。その醤油を出来るだけ控える様にするためには、出し汁、果汁、酢、香味野菜、香辛料、油、ごま、酒、マヨネーズなど風味や香味を上手に利用すればよいと思います。 | |
7)減塩食品を利用する | |
減塩醤油、減塩味噌、食塩無添加だしのもとなど、通常の製品に比べ塩分量が少なくなっていたりする商品も出ていますので、上手に使う事によって減塩できますが、味がしないからといって量をたくさん使ったら何も意味がなくなるということをお忘れなく。 | |
(管理栄養士 金子) | |
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