これまではインターフェロンの効果を強調するあまり、高々数パーセントのウイルス排除率で大多数の無効例に目を配ることがありませんでした。 それは、これまでの健康保険でのインターフェロン治療はマニュアルに沿って実施され、主治医の判断のはいる余地が極端に制限されていたことも、無効例に対する配慮を前面に打ち出しえなかったのが実状です。 治療マニュアルは医学的根拠よりも、保険財政、メーカー相互のバランスなどの影響もあり、小出しに、かつ、しばしば変更、追加処置がおこなわれて、本来ならばさらなる治療の延長で全治できたのではないかという患者さんもあったと考えられます。 インターフェロン治療効果は治療後4週以内にウイルスが消失した場合は48週間の投与終了後の再発例はありませんでした。当院ではこの点に着目して、ウイルスの消失が遅い場合、48週で治療を終了せずさらなる投与を続けることをおすすめしています。延長の目安はウイルス消失から数えて48週以上が望ましいと考えます。 図はインターフェロン治療後おこる様々な状況での治療方針です。 実際にはこの図だけでは当てはまらない事例もありますので、主治医が個々に治療方針をお伝えしています。 |
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(相川 達也) |