インフルエンザ予防には予防接種が最も効果があり、インフルエンザワクチンが十分な効果を維持する期間は接種後約2週間から約5ヶ月とされています。そのため原則的に毎年予防接種を受ける必要があります。しかし、予防接種を受けてもインフルエンザウィルスの感染そのものをおさえることはできず、インフルエンザに罹患する場合がありますので、もしインフルエンザにかかってしまったらすぐにかかりつけの医療機関を受診することが大切です。 インフルエンザの典型的な症状は、突然の38℃以上の発熱、頭痛、悪寒、関節痛、筋肉痛などの全身症状です。潜伏期間は1〜5日(平均3日)で、発症後3〜7日間はウィルスを排出すると言われています。発症後48時間以内に抗インフルエンザウィルス薬を服用することで、罹病期間を短くすることができます。インフルエンザウィルスは体内で急激に増殖するため、なるべく早い服用が効果的です。 インフルエンザウィルスに効果が認められている治療薬は塩酸アマンタジン(商品名:シンメトレル、ボイダン)、リン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)、ザナミビル水和物(商品名:リレンザ)です(表)。 シンメトレル、ボイダンはA型インフルエンザにのみ効果があります。タミフル、リレンザはA・B型インフルエンザに効果があります。そのほか、症状に応じて解熱鎮痛剤、鎮咳剤などを服用します。 そして、安静にして休養・睡眠をとり、水分を補給する。適度な室温(18〜20℃)と湿度(60〜70%)を保つことも大切です。 いずれにしても、早めの受診と十分な休養をとることは自分のためになるだけでなく、他人にインフルエンザをうつさないという意味でも重要です。 |
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