脳腫瘍とは、脳組織の中に異常細胞が増殖する腫瘍で、良性と悪性の2種類あります。また、脳組織自体から発生する原発性脳腫瘍と、他の臓器のがんが脳へ転移してきた転移性脳腫瘍の2種類があります。さらにその細胞の形や性質により細かく分類されています。良性脳腫瘍としては髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫等があり、ほぼ治癒します。
脳腫瘍は人口10万人に対して8〜10人程度と報告されています。脳腫瘍の種類と頻度としては。神経膠腫(こうしゅ)の35%、髄膜種の20%、下垂体腺腫の 15%、神経鞘腫(しょうしゅ)の10%と続きます。
臨床症状としては、頭痛、嘔吐、うっ血乳頭(視力障害)が3兆候といわれています。その他、痙攣発作、手足の運動麻痺、知覚障害、聴力障害、記憶力や判断力の障害、ぼけ、傾眠傾向、小脳失調障害などが出現するなど、腫瘍のできた場所により症状が異なります。
検査方法としてはCT、MRI等が有用です。当院でも検査を行っていますので、これらの症状がある方は一度検査をしてみてはいかがでしょうか?

(放射線科 鈴木)