今回は、24時間心電図の症例を提示します。
心房細動・図1
 心房の各部分が全く無秩序に興奮して、心房全体の規則正しい興奮がなくなった状態である。P波がなく、代わりに基線上に細動波(f波)と呼ばれる不規則な揺れが見られる。QRS波は、全く不整な間隔で出現する。f波の大きさは、ほとんど認めないものから粗大な波までさまざま見られる。(症例は、f波をほとんど認めないものです)
心房粗動・図2
 心房が規則正しく、頻回に興奮し、そのうちのいくつかが比較的規則正しく房室結節を通り、心室を興奮させる心房性頻脈性不整脈。洞性のP波がなく、代わりに基線が連続的に動揺して、ほぼ一定の形で規則正しい間隔を持つ鋸の歯のような基線の揺れ(F波・粗動波)が見られる。
検査技師  堀江